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戌井が間の抜けた声をあげると、くち、と密かに湿った音を立てて、機械が吸い込まれるように中に入る。
真田はだらりと伸びたコードを手繰るように引き上げ、親指で弾くようにスイッチを入れる。 低いモーター音が聞こえてくるが真田は膝立ちを崩さない。 「……えと」 恐る恐る戌井が上目使いで真田を伺うと、顔色一つ変えずに戌井を凝視している。 「これで満足か」 「なんともないんですか」 「動いているが、それだけだ」 そのあまりにも堂々とした態度に脱力しながら、スイッチに手を伸ばす。 電源を切られ、真田は眉を上げる。 「使うシチュエーションもどうかとは思いますけど……。でも、もういいですよ」 眉を垂らした情けない顔で戌井笑うと、真田は眉根を寄せる。 「使わないのか」 PR |